Case Studiesケーススタディ

Royal Garden Cafe


次世代のレストランの構築を目指し、新ブランド開発における
フラッグシップ店舗の開発〜その後の展開まで、総合的な新ブランド開発を担当致しました。

 


大手飲食チェーン店舗の苦戦 / 新しい食文化の拡がり(Farm to Table)

2008年頃、リーマンショックによる景気の停滞、店舗の飽和などにより大手レストランチェーンの業績不振が叫ばれていた時期。飲食企業として初の上場を果たした伝統あるロイヤルグループ様においても新たな視点でのレストラン業態の開発が求められていました。
同時にファーストフード・チェーンストアの代名詞であった米国でも、西海岸を中心に「Farm to Table」をテーマにしたレストラン・食物販の店舗が生まれるなど、食材のあり方からビジネスを見直す機運が高まっており、日本においても同様の流れが起こることが予測されました。

これからのレストランビジネスのあり方とは?

まずは以下のような課題を設定し、クライアントと共有・意見交換を重ねながら、目指すべき業態・ブランド像を基本構想として取りまとめました。

● これからの時代に求められる「食」が提供する価値とは?
● ロイヤルグループの強み・伝統を活かせるレストランのあり方とは?
● メニュー・店舗デザイン・オペレーションを通じて提供すべき体験とは?
● 店舗単独での繁栄ではなく、地域になくてはならない店舗のあるべき姿とは?

 


クライアントと協働しながら、ブランドコンセプトの確立から事業化(店舗開発)、ブランドの成長を見据えた展開計画まで、計画策定や業態開発、デザインの面から総合的にサポートさせていただきました。

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「次世代のモデルとなるべきフラッグシップのあり方を考察する」

所有するブランドとの関係性・社会情勢・世界の飲食事業のトレンド・ロイヤルグループ様の特性・強みを入念な調査・検討し、10年後も飲食ビジネスのフラッグシップとなるレストランとは何か?を共同で検討していきました。

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「Sustainable Community(サスティナブル コミュニティ)の創造」

単に時流に載るコンセプトメイクではなく、ロイヤルグループ様が創業時より持ち続けるグループの理念を基軸に、現代および将来の生活者のニーズを見据え、下記の3つの取組を行うことを定めました。

VISIBLE FOOD = 食材を目に見える形で提供し、安全・安心な食を提供すること。
RECYCLE STYLE = 環境負荷の少ない店舗づくり、オペレーションに取り組むこと。
LOCAL COMMUNITY = 周辺地域(住民・企業・団体)と連携し、共に発展することを目指す事。

そして、自らの活動・社会に提案していくコンセプトキーワードとして「SUSTAINABLE COMMUNITY(サステイナブル コミュニティ)」を策定。メニュー開発・店舗デザイン・オペレーションにおいての指針となりました。

 

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テーマ 1. VISIBLE FOOD(食の循環を見せる)

使用野菜の産地表示、店舗でのベーカリー製造、屋外テラスでの朝市の開催などにより、食材のルーツ・製造過程をお客様に見えるかたちにし、安全・安心な食の流れをお客様に伝える活動を行いました。

 

 

 

×RGCプレゼン資料・竣工写真01

 

 

 

 

テーマ 2. RECYCLE STYLE(リサイクルの取組)

店舗にリサイクル機を設置し、調理の過程で出た端材を肥料原料にリサイクルする取組を行いました。
内装工事で使用する資材も、木の古材や、中古家具を活用し、環境負荷の少ない店舗づくりに取組むと同時に、食用に適さない古米を活用した包材なども導入し、アップルサイクルした資材・原料の利用に取り組みました。

 

 

 

 

×RGCプレゼン資料・竣工写真02

 

テーマ 3. ROCAL COMMUNITY(地域コミュニティとの共生)

長く地域に愛される店舗となるために、日常的な食の提供だけではなく、地域の人々の活動・ライフスタイルを拡張する場を提供。
近隣企業のプロモーションイベント・ワークショップの開催など、地域のコミュニティを醸成する場を創り出しました。

 

 

 

 

 

 

 

建築・インテリアデザイン

既存の建築を活かし、外装もフルリノベーション。いちょう並木に象徴される神宮外苑のエントランスにふさわしい環境に調和するファサードと、外部・内部をシームレスにつなぐテラス環境を創造。

図面・CG

RGC外観

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「新しい洋食(EAST-WEST)をテーマにフードメニューを開発

ルーツは横浜グランドホテルに遡る、上質な洋食を日本向けにカスタマイズして紹介してきたロイヤルグループの歴史。
「east-west」をテーマとして、現代においてあらためて洋食文化と日本文化の融合に取り組むメニュー開発を行いました。

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Farmers Marketの開催  ※初年度

店前のテラスでカフェ・レストランで提供する食材を実際に手に取り、購入できる朝市を開催。朝取れの新鮮野菜を直接購入して頂く活動を展開。

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プロモーションスペースとしての活用

飲食の提供のみでなく、地域のお客様に常に新しい情報・カルチャーを体験する楽しさを提供し、企業とお客様をつなぐ、新しいカフェの楽しみ方を実現しました。

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コミュニケーションデザイン

メニュー写真の撮影・コーディネートと、メニューブックやオープンフライヤーなどのアプリケーションデザインを担当し、コンセプトの実現を細部に渡るまで構築いたしました。

RGCグラフィック

複数店舗への展開

都市公園・ホテル・大型再開発ビル・住宅など、様々な立地でデベロッパー様との連携し、施設に合わせたカスタマイズにより、マーケットに最適な店舗として国内主要都市に展開。弊社では出店にかかわる提案サポート・店舗設計・グラフィックデザインを全ての店舗で担当させて頂きました。

RGC店舗

 

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