▲ TRAD MEJIRO : Mejiro,Tokyo
(コミュニティ創造型の都市型NSC)
「全体像と細部を同時に見る目」
私たちは、プロジェクトの大小、種類に関わらず、 基本的に「企画をし、プロデュースする」
という考え方で仕事を行ってきました。 言い換えれば、
「方向性を決め、ブレなく全体像を創り出す」といって良いかもしれません。
その為には常に全体像を掴む目と、ディテール(細部)を見る目を同時に持ちながら
モノ・コトを創り出して行かなくてはいけないと考えています。
その最も大きな理由は何か?というと、実は私たち生活者(経済用語で言えば消費者?)が、
普段当たり前に持っているはずの視点だからです。
飲食店であれば味にどれだけ満足できても、
店員の料理の置き方一つで 店・ブランドの全てを嫌いになることもあれば、
物販店でもオーナーの語ることはあこがれても、窓枠のホコリの量に幻滅したり・・・。
逆に汚い店であっても料理が抜群においしいことで通う店もある。
それほど人は厳しい目で全体像とディテールを認識し、そのバランスを感じているからです。
生活の中ではシビアな視点を持っている人々が、 自分の仕事枠組みの中で活動を行う場面になると、 何故か全体像を見なくなる(見たくない?)傾向にあります。
それは私たちも常に自省していることなのですが、 小売りや外食といった「生の生活者」とダイレクトに接点を持つ 店舗・企業であっても陥いりやすいことなのです。
ここまでは私の仕事で、ここからは違う担当だから・・・。ここまでしか責任を持ちたくない・・・。 寡占化が進み、大きな企業が小売り・飲食を提供する傾向が強まる日本では、 細分化されたタスクに安住しやすい状況が強まっています。 そこに、人と企業の提供するものがズレ始める最も大きな原因があると僕たちは考えています。
生活者と同じ視野を持った上でモノ・コトを生み出していくためには、 常に「全体像とディテール」を視野に入れながら 最終的な成果を生み出さなくてはならないのではないでしょうか?
そういったモノの見方をどれだけ意識的に仕事の場面で持ち続けられるかが、 人々の生活に寄り添えるもモノを生み出せるかを左右していると私たちは考えています。
よって、商業施設を作るのであれば、街の中での位置づけから
POPの書き方まで、生活者の目線を意識したモノ・場所・サービスを
プロデュースという呼び方で
生活者に求められる商業の 全体像を作っていければと考えています。